POINT
■Webサイトの効果検証には、アクセス解析ツールを用いるのが一般的です。
■アクセス解析ツールを用いて数値目標や指標の達成度合いを検証し、改善方法を仮説として立て、実行し、その効果を検証します。
■Webサイトを様々な観点から分析できるサービスや、ユーザーの一般的な検索行動を把握できるサービス、ソーシャルメディアなどの活用も重要です。
【アクセス解析ツールの活用】
テレビや雑誌などの他メディアでは、視聴者や読者へのアンケート、評判、視聴率や部数など限られたデータや概算値を利用できるに過ぎず、包括的なデータの収集や効果検証は困難です。Webサイトの場合、ほぼすべての訪問者の記録をアクセスログとして収集できるため、これらのデータを有効利用し、効果検証や改善点の把握に役立てることができます。アクセス解析ツールを用いて数値目標や指標の達成度合いを検証し、改善方法を仮説として立て、実行し、その効果を検証する。この作業の繰り返しによって、より効果的なWebサイトに改善していくという、PDCAサイクルの継続が大切です。このようなWebサイトの運用の方法は特に、「仮説検証型」と呼ばれます。
例えば、新製品発表がテレビのニュースで取り上げられた場合、検索エンジンで製品名を検索し、Webサイトに訪れる人が増えると予想できます。検索エンジンからの訪問者が増えているかどうか、もし予想した以上に訪問者が増えていないとすれば、どこに問題点があったのかを探るために、アクセス解析ツールを活用します。また、複数の広告媒体を利用した場合はどれかを判別し、広告費用の按分用のノウハウを蓄積するといったことも可能です。
アクセス解析ツール以外にも、Webページのどの部分が多くクリックされているか、どこまでスクロールされているかなどを解析できるサービスもあります。また、特定のキーワードの検索トレンドやボリューム、サイト内での主要キーワードの判別、検索結果での表示回数とクリック数など、効果検証を行う上で有用なサービスも多く登場しています。
【ソーシャルメディアでの効果検証】
近年では、自社所有のWebサイト外のソーシャルメディアの活用や効果検証も求められています。ブログのフィード登録者数、トラックバック数、Twitterのフォロワー数やリツイート数、Facebookページの登録者数、YouTubeに掲載した動画の再生回数などに数値目標を定めるケースもあります。
これらのメディアは、まず利用してみるのが第一歩ですが、具体的な数値目標を設定し、検証することで、より効果的に活用できるでしょう。
Webサイト内外での運用は、他案に数字の上下に一喜一憂するのではなく、データを客観的に分析し、ビジネスゴールやユーザーゴールの達成度合いを検証することが大切です。このような作業の繰り返しによって、Webサイト全体を改善できるだけでなく、有効な施策をノウハウとして蓄積することが可能となります。