POINT
■適切なタイミングで、適切な能力やスキル、経験を持つ人に役割を与え、プロジェクトに参加させましょう。
■さまざまな職種のメンバーが専門性を発揮できる体制を用意することがプロジェクトマネージャーに要求されます。
■プロジェクトのマネジメント層は、各メンバーの役割を充分に理解し、それぞれが担当する作業領域をプロジェクトゴールに向かってまとめるための知識や経験が必要です。
【スタッフの役割】
インターネットビジネスのプロジェクトには実にさまざまな人間が関わることになります。プロジェクトの一連の工程によって、専門的な能力を発揮する必要があり、各スタッフの能力に応じた適切な役割を割り当てられるかどうかがプロジェクトの成否に影響します。また、プロジェクトの規模や組織体系によって、各スタッフの役割やマネジメントが大きく変わってきます。インターネットビジネスにおいては、そのプロジェクトに直接関与するさまざまな職種の人を管理することになり、それぞれが専門性を最大に発揮できるようにするのがプロジェクトマネージャーの役割です。
プロジェクトに必要な役割には次のようなものがあり、さまざまな職種のメンバーが関わることになります。
■マネジメント
プロジェクトスポンサー(クライアント、顧客)からの受注業務の場合は、プロジェクトの初期段階でのコンペ参加や企画概要の提案、受注契約関連のアカウント業務や、プロジェクト全体の予算とスケジュールの管理、メンバーの割り当てなどを行います。社内プロジェクトの場合は、企画立案とKPI(Kye Performance Indicator)を用いた利益計画の策定、プロジェクト全体の予算とスケジュールの管理、メンバーの割り当てを行います。
■ディレクション
プロジェクトの十政策全体を統括し、コンセプトや詳細な企画立案、情報設計、クリエイティブ(メッセージやデザイン)などの基本方針を決定し、プログラムの要件定義や詳細設計を行い、実作業を行うメンバーへの指示や進行管理・品質管理を行います。
■調査分析
プロジェクトの初期段階でWebサイトの構築やWebサービスに必要な調査や分析を行います。例えば、市場動向、競合他社、採用するテクノロジー、利用可能なWebサービスやソーシャルメディアなどの調査や分析です。こういったことはプロジェクトの途中でも、随時行う必要が発生します。
■コンテンツ開発・デザイン開発
テキストコンテンツを用意するための取材・執筆や、サイト内で使用する写真や映像を用意するためのロケ、撮影及び編集といった使用素材の調達と制作を行います。また、Webサイトのユーザビリティに影響するユーザーインターフェイスの決定やイメージに影響するカラースキームの設定、ビジュアルデザイン制作、Webブラウザで情報を伝えるためのHTMLコーディングなどのフロントエンド制作、Flashなどのインタラクティブコンテンツのオーサリングなどを行います。
■バックエンド開発
構築するWebサイトに必要な要件を満たすプログラムのコーディング、サーバーやネットワーク環境の構築、データベースシステムの設定などを行います。
プロジェクトは同時に複数進行しているので、これらの作業を担当する人材を各プロジェクトの適切なタイミングで投入し、ロスが生まれないようにすることが重要です。ただ、経験的にはこれが非常に難しいことなのも確かです。