2.08 インターネットの 新潮流

POINT
■タッチパネル用いたスマートフォンやタブレット端末が、今後のインターネット接続環境の主流になると考えられます。
■電子書籍や端末に紐づいたアプリケーション販売の仕組み登場によって、新しい収益化手法が登場。
■情報を取得するプラットホームの定義がハードウェアとソフトウェアの2つに分化し、役割が拡張しています。

【新端末・新テクノロジーの台頭】
ましたが、インターネットは4年で5,000万人のユーザーを獲得しています。情報を受信し、発信する新端末の登場や新しいテクノロジーによって、ユーザーはますます増加することが見込まれます。
■スマートフォン
2010年現在で、パソコンと同等の能力を持った携帯電話として、スマートフォンが急速に普及し始めました。スマートフォンはキャリアのインターネットサービス以外にもパソコン用のeメールやインターネットが利用できる他、アプリケーションをインストールすることでユーザーのニーズに合わせてカスタマイズできます。また、スマートフォンでは操作用にタッチパネルを積極的に採用していて、新しいユーザー体験をもたらしたことも特徴です。Windows8以降、パソコンでもこの傾向は見ることができます。
■電子書籍
電子書籍は従来の出版業界からも注目される新技術です。2000年代初頭から取り組みはなされ、伸び悩んでいましたが、Amazonの電子書籍端末「Kindle」の発売が契機となって急拡大しました。2010年7月には「Amazon.com」での電子書籍販売実績が印刷書籍の実績を上回り、日本でも市場への期待が寄せられています。日本では縦書きやルビなどの独自文化もあり、世界標準規格である「EPUB」や「キーリングPDF」と並行してシャープが提唱する「XMDF」など独自の規格も存在します。
同時に、出版社の在り方や意義、流通システム、執筆者の印税率の問題など、従来の出版事業構造を揺るがす議論が噴出しています。

(参考)日本の電子書籍実情
日本電子書籍出版社協会が2012年9月11日に「電書協EPUB 3 制作ガイド ver.1.0」を公開、翌月10月12日に「電書協EPUB 3 制作ガイド ver.1.1」を公開しました。この時点で日本の電子出版はEPUBに大きく舵を切ったと考えて良いでしょう。
一方のAmazonですが、独自ファイル形式「.mobi」で展開しており、著者や出版社向けに各種Kindleデバイスやソフトウェアビューアをエミュレートして、作品のテストを行うためのツールKindle Previewerも用意しています。 これはWindows版とMac OS X版があって、 付加機能としてグラフィカルにEpub→Kindle変換を行う機能もあります。また、Windows PC、Macintosh、iOS機器、Android機器用に、Kindleブックが読める無料のリーダーアプリケーションも提供しています。しかし、その一方でEPUBファイルをKindleで開くことができる「.mobi」ファイルに変換するツールを提供して、それを使えばEPUBファイルで提供されているものもKindleで読めるよう配慮しています。

■AR
ARはコンピュータを用いて現実の環境に情報を付加提示する技術及び情報を付加提示された環境のことです。新しいエクスペリエンスをユーザーに提供し、プロモーションとしての活用が期待されます。ソーシャルアプリケーションプロバイダーと呼ばれる開発者が、ユーザーの数に応じて事業者から対価を受け取るビジネスが成長しています。

AR事例
●Tissotの紙製腕時計に腕時計各モデルをシュミレーション
https://www.youtube.com/watch?v=nmv7I-LghCc

●Zoff Mirrorの顔をWEBカメラにかざすだけで、メガネを3D試着できるサービス
https://www.youtube.com/watch?v=WEuJJpNpAHk