1.01 インターネットとWebの歴史

まず、社会で広く利用されているインターネットについて、誕生した経緯や歴史的な背景や現在に至るまでの普及の流れを理解することから始まります。細かい人の名前等まで覚える必要性が有るのか等の疑問は残りますが、検定を受験するならば覚えておくべきでしょう。

大切なのは流れを理解するとともに、インターネットの歴史は始まってまだ20年程(Web2.0 という言葉が出来てからは10年弱)で、まだまだ進化し続ける覚悟をする事だと思います。

 

【概要】
インターネットとは世界規模で相互接続されているコンピュータ・ネットワークのことです。
eメールやチャットによるコミュニケーション、ホームページの閲覧による情報入手、サービスや商品の購入、情報発信等、ビジネスや生活に無くてはならないものとなっています。

【インターネットの誕生】
1960年代後半に米国で開発された軍事用通信システム「ARPANET (アーパネット)」を元に考案されたとされています。これが学術研究ネットワーク「NSFNET (National ScienceFoundation Network:全米科学財団ネットワーク)」に引き継がれました。

日本では1984年、東京大学・慶應義塾大学・東京工業大学をネットワークで結んだJUNET(Japan University Network:ジェイユーネットワーク)がスタートします。
→後にWIDEプロジェクトとなり、日本のインターネットの原型が作られました。

CERN(欧州合同素粒子原子核研究機構)の研究者ティム・バーナーズ=リーが1989年から1990年にかけて、ハイパーテキストを元にした新しい情報管理や共有の仕組みを提案。
1990年、ティム・バーナーズ=リーはWWWに必要なツールとしてWebブラウザ、Webエディタ、 Webサーバーを開発。
1991年、WWWプロジェクトに関する発表を行う。

1993年、ビル・クリントン政権の副大統領アル・ゴアによる「情報スーパーハイウェイ構想」によって、インターネットのインフラ整備がアメリカの産業振興策として進められ、これが研究者以外のインターネットユーザー増加の強力な牽引力となりました。

1992年、日本でもWIDEプロジェクトの成果として、日本初のインターネット事業会社「I I J (株式会社インターネットイニシアティブ)」が創立。企業向け回線提供会社として営業を開始。

1995年、Windows 95 が発売されました。これがインターネットが商用サービスとして普及する契機となりました。

【インターネットビジネスの歴史】
ISP (インターネットサービスプロバイダー)を皮切りに個人使用のリンク集から始まったYahoo!が1995年にポータルサイトへの道を歩み出しました。

日本では1996年にYahoo!JAPANが設立され、インターネットへの導入窓口として大きな役割を果たすようになります。
1997年には、楽天の前身であるエム・ディー・エムがインターネットショッピングモール「楽天市場」を開始。

1998年、アメリカでGoogleが設立。(従来よりも高い精度の検索結果)

1999年2月、世界に先駆け携帯電話でのインターネットサービス「iモード」追って、EZweb、J-スカイのサービス開始。
1999年、Yahoo!オークション開始。
2000年10月、日本初インターネット専用銀行「ジャパンネット銀行」、同年12月「Amazon.co.jp」が営業を開始。

日本ではインターネット先進国アメリカの後を追うようにチケット予約やコンテンツ配信などさまざまなサービスが誕生しました。見るインターネットから、使うインターネットへ変革します。携帯電話でのインターネットサービスは世界に先行して独自の発展を遂げ(絵文字・カメラ機能・メール機能等)、その独自性を特殊性も含めて「ガラパゴス」と称されています。
20世紀後半から始まったインターネットビジネスに対する期待は、2000年に頂点に達し投資家やベンチャーキャピタルの後押しを受けて数多くの企業がIPOを実施しますが、同年4月、東証マザーズのネットバブル崩壊によって一時的に業界への風当りが強くなりました。
2002年頃から個人でも簡単にインターネット上の情報を更新できるシステムとしてブログの人気が高まります。「Niftyココログ」をはじめとするさまざまなブログサービスが開始され、Movable TypeやWordPressなどのブログシステムを元にしたCMS(コンテンツマネージメントシステム)のWebサイト制作や個人利用での普及も、この頃から始まりました。
続いてSNS(ソーシャル ネットワーキング サービス)が台頭して、日本でもGREE やmixi 等多くのサービスが開始されます。
ブログやSNSによるユーザー側からの情報発信、またフィード技術やWebAPI によってインターネット上の情報量の増加と再利用が高まり、ユーザーの新しい行動様式や新しいサービスを合わせて「Web2.0」という言葉で称するようになりました。
世界的な景気後退の影響を受けながらも、デジタルサイネージやスマートフォンといった新しい情報端末が登場し、3D仮想空間や拡張現実(AR)など様々な技術の誕生によってインターネットビジネスは更に成長を続けているのです。