4.05 Webサイトの狙いとゴールの設定

POINT
■WebサイトやWebサービスでは、長期的なゴール、中期的なゴール、短期目標を設定することで、行動指針が明確になります。
■ゴール設定では、事業者から見たゴールと、ターゲットユーザーから見たゴールの2つを考えます。
■設定したゴールに対して、価値提供とユーザーニーズの視点からプライオリティを付けます。

【 ゴール設定】
企業がWebサイトを作る目的は、一般的には企業そのものや製品・サービスの認知をしてもらい知名度を上げること(ブランディング)、実店舗への誘導(販促)、自社商材の資料請求や問い合わせ(リードの獲得、リードナーチャリング)、製品・商品に関するサポート(アフターケア)、顧客や会員者数の増加(顧客獲得)などです。

これらの目的は、事業者が観念的に抱いている目標である場合もあるため、インタビューや考察によって、より具体的で検証可能(測定可能)なゴールの形に落とし込んでいくことが望ましいでしょう。(数値化できる目標を設定して効果の測定を行い、効果を示すことによって、発注事業者に顧客満足を与える必要があるのです。必要に応じて、PDCAサイクルを回すこともできます。)

今日のビジネスでは、事業者のみが満足することで最終目標を達成できることは少ないでしょう。ターゲットユーザーもまた自身の目標や望みを達成できることが無ければ真の成功はありません。Webサイトのゴール設定でも、事業者から見たゴールと、ターゲットユーザーから見たゴールの2つを考える必要があります。

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リード・ナーチャリング
この内容は、Web検定のテキストには掲載されていませんが、個人的な経験などから記載しました。
見込み客に対してアプローチを段階的に行い、徐々に購入意識を育てていくマーケティング手法。B2B分野では購買の意思決定に時間がかかり、集団で決断する傾向が強いので、見込み客との中長期的な関係作りが重要となります。B2C分野でも、マンション購入やウェディングなど高額な取引や慎重に検討するサービスにおいてよく使われます。
例えば、資料請求→現地見学→購入契約のように、ちらしやホームページでいきなり購入ではなく、資料請求や見学といった中間コンバージョンを設定します。物品販売でも、資料請求や無料お試しといった手段はよく使われます。

下の図は、仮想の住宅販売会社を使った例です。通常200,000件の直接営業(チラシでも良いのですが)で0.0005%の契約を獲得できていたと仮定しました。
成約率アップの為に、メルマガやDMを駆使して段階的に見込客(リード)を育成(ナーチャリング)する方法に変えた場合の成約率が最終的に15倍の0.0075%になったというモデルです。リードナーチャリング

リードナーチャリング

 

リード
現在は取引がないが、将来、顧客となる可能性のある見込客のこと。商品への「問い合わせ」「引き合い」「見込み客」「見込み客の情報」など。販売成立・受注・成約に「先行するもの」の意味。
ナーチャリング
養育する、育成するといった意味。ナーチャリングは見込み顧客を、有望な見込み顧客へと育成するマーケティング手法。
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【プライオリティ(優先順位)】
ゴール設定をはっきりさせることで、実現すべき様々な事項が見えてきます。しかし、実現要望をすべて同時に達成することは難しいものです。そのため、様々な要望に対してプライオリティ(優先順位)をつけて段階的に達成していく必要があります。

プライオリティの付け方としては、価値提供視点とユーザーニーズ視点があります。価値提供視点によるプライオリティ付けは、それが無いとサービス品質の絶対的な低下が起こる、WebサイトやWebサービスの構成要素として必須といった判断基準を優先し、選択していく方法です。例えば、特定の情報ポータルを開始する場合、コンテンツが少ないうちはサイト内検索や何階層にも渡ったカテゴリを設ける必要は少ない。一方で、特定のコンテンツから別のコンテンツへと導き、Webサイト内の情報をより多く伝えるための仕組みが必要となります。

ユーザーニーズ視点によるプライオリティ付けとは、ユーザー満足を高めるもの、ユーザーが求めるものを優先する方法です。例えばECサイトで決済手段をターゲットユーザーの利用率の高いクレジットカードに対応させるが、利用率の低い電子マネー対応は後回しにするといった選択を行います。

WebサイトやWebサービスを構築する上では、長期的なゴールに至るまでの段階的なゴールと優先順位を設定し、適切にコントロールしていくことが重要です。

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