2.01 インターネットの市場価値と影響力

【急速にメディア力を付けたインターネット】
インターネットが社会に与えている影響力は計り知れません。インターネット広告市場は2009年で7,000億円を超え、全広告市場の11%に達しています。
■電通総研「情報メディア白書2010年」
■2012年、電通のデータルームで6,629億円、前年比107.1%(集計方法によって数値に差はあるようです)

2009年以前は対前年比で110~120%の成長を遂げてきました。驚異的に成長するインターネットは、2004年にラジオの、2007年には雑誌の、2009年には新聞の広告市場規模を超えました。
この背景にはインターネットの広告メディアとしての価値が認知され、新聞の発行部数(購読数)減少や景気悪化のため企業が広告費の効果的配分を行った結果、雑誌や新聞などの広告費が減少したという要因も有ります。

【販売チャネルとしてのインターネット】
販売チャネルとしてのインターネットを見ると、2009年のB2CのEC市場規模は6.7兆円で、GDPの1.4%の市場シェアです。この数字は一見少なく見えますが、小売市場全体が1997年を境に減少を続ける中で、EC市場は対前年比対前年比15%以上の伸びを維持していました。
■経済産業省「平成21年度 我が国のIT利活用に関する調査研究(電子商取引に関する市場調査)」

インターネットはメディアとしても販売チャネルとしても、従来の消費生活の枠組みを覆す規模に成長しつつあります。このように、近年は雑誌・新聞・テレビといった旧来のメディアが担っていた役割を、インターネットが奪っている傾向が顕著です。生活者(消費者=ユーザー)はTPOに応じて各種メディアを使い分けていますが、メディア視聴に使える時間は有限である以上「生活時間の奪い合い」が生じます。
近年において奪われつつある側は、ゲーム機・雑誌・テレビの3つ。
奪う側は、インターネットと携帯電話です。

これらの理由として、生活者のライフスタイルが多様化し、テレビやラジオなどの「リアルタイム型(同期型)」メディアとの相性が悪くなったことが考えられます。生活者は我儘になり、見たい時に見たいものをいつでも視聴できるメディアを望むようになったのに、テレビやラジオはニーズに応えることが出来ていません。
もう一つの理由として考えられるのは、情報の「つまみ食い志向」と「検索志向」の進展です。雑誌を例に見ても「読む雑誌(ジャーナリズム)」から「情報を探す雑誌(インフォメーション)」へ変化していて、本のページを最初から最後まで目を通す読者はほとんどいなくなったと言えるでしょう。ユーザーは「知りたい情報だけ素早く切り取りたい」という願望があり、これがインターネットにマッチしたと考えられます。

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